第4世代モバイル通信(4G)についての考察。LTE-Advanced/WiMAX2+など。

今年になってから4Gと呼ばれるサービスのリリースが相次いでいます。これまでの擬似4Gと呼ばれるもの(いわゆる3.9G)ではなく、真の意味での4Gです。例えば、商用ではNTTdocomoのPremium 4GやUQWiMAXのWiMAX2+がこれに相当します。ネットワークエンジニアとして一度、現在の4Gの技術についてまとめておくのに良い機会だと思いました。

NTTdocomoのPremium 4G

国際標準化団体3GPP(3rd Generation Partnership Project)によって標準化されたLTE-Advanced(LTE-A)という技術を導入しています。Premium 4GというのはNTTdocomoのサービス名です。

コアになっている技術は2つ

一つ目は、他社でも導入済みのキャリアアグリゲーション1.7GHzと800MHzまたは1.5Ghzと2GHzという異なる周波数の帯域を束ねてより安定的で高速な通信を可能にする技術です。最近では、2GHzと800MHzのキャリアアグリゲーションも始まっています。ベストエフォートで150Mbps+75Mbps、あるいは112.5Mbps+112.5Mbpsの225Mbpsの受信速度を実現します。

もう一つは、アドオンセルという技術。こちらはあまり聞いたことがないかもしれませんね。広範囲のエリアをカバーするマクロセルの中に、補助的なスモールセルを置いてキャリアアグリゲーションすることで、より安定的な通信を行おうとする技術です。例えば、これまで部分的に電波が悪い、通信速度が遅いといったエリアがありませんでしたか?そのエリアの中に、スモールセルをおくことで改善を図ろうというものです。ポイントは高速移動などでマクロセル間をまたぐ間も通信の安定性が保たれるということです。なおこのLTE-Advanced(LTE-A)、試験段階ですがギガビットでの転送も可能な技術です。

UQWiMAXのWiMAX2+

WiMAX2+の前進のWiMAX2よりIMT-Advancedとして承認されています。ベストエフォートで110Mbpsであった受信速度も、キャリアアグリゲーションによって220Mbpsにまで向上しました。時速300キロ以上の高速移動中であっても、安定した通信が可能です。なお、WiMAXに関する情報はwimax キャンペーンの比較サイトより出典させて頂きました。実際にWiMAXの様々なプロバイダーを利用した経験のある方が書かれており大変参考になります。

コアになっている技術2つ

一つ目は、NTTdocomoと同様のキャリアアグリゲーションです。これまでWiMAX2+の前進であるWiMAXに割り当てられていた帯域を利用することで220Mbpsの受信速度をベストエフォートで実現します。NttdocomoのPremium 4Gに比べて5Mbpsほど劣るのですが、実際はほとんど差はないといっても過言ではないでしょう。

2つ目は4×4 MIMO(multiple-input and multiple-output)、という技術です。MIMOとはマイモと呼びます。このマイモという技術は何もWiMAXに特化したものではありませんが、4×4MIMOを商用利用したのはUQWiMAXが初めてでした。4×4MIMOが具体的にどういう技術かというと、4×4という名前のとおり、送信側に4本と受信側に4本の合計8本のアンテナを使って通信を行います。これまでWiMAXで用いられてきた通信技術は2×2MIMOでしたので単純に倍になったということですね。それにより通信の速度も110Mbps×2になっています。

周波数によるエリアに違い

先ほどの記述で述べましたが、Premium4GとWiMAX2+に速度的な違いは余りありません。両者とも今後通信速度の向上を図っていくことでしょう。ただし、キャリアアグリゲーションによって束ねる帯域の周波数によりエリアに違いがでると思います。

Premium4Gの場合、キャリアグリゲーションを行う周波数の帯域は800MHz帯域から2GHzオーバーと幅がひろいのが特長です。一方、WiMAX2+はというと、2Ghzオーバーの帯域のみとなりますので、屋内の入り組んだ場所にはあまり強いとは言えないでしょう。このあたりのことはUQWiMAXも考えているはずだと思いますので、今後新しい技術が出てくるかもしれません。

今後の展望と現状について

今後、UQWiMAXは2017年を目標に下り最大1Gbpsまで速度向上を目指すと言っています。また先述の通り、NTTdocomoでもギガビット単位での試験が開始されています。無線通信が固定回線を超えるとは思いませんが、近いうちに遜色のないデータ通信ができるようになる日も近いかもしれませんね。とはいったものの、現状でもPremium 4Gせよ、WiMAX2+にせよ相当速くて安定した通信が可能になっていますので利用してみるのも良いかもしれません。